【5,000円以内で買える】オーディオテクニカのノイズキャンセリングイヤホン「ATH-ANC23」をレビューしました。
「ATH-ANC23」の画像
「ATH-ANC23」を購入した動機
飛行機や電車での移動中や、騒がしい喫茶店で音楽を聴く時の為に、ノイズキャンセリング機能が付いたイヤホンについては、前々から興味を持っていました。周りの騒音が気になるので、音量を知らず知らずのうちに上げてしまい、耳を傷めてしまったり、音漏れで周囲の迷惑になるのを心配したからです。
ただ、ノイズキャンセリングイヤホンというと、2万円~3万円台あるいはそれ以上の高いイメージで、とてもイヤホンにそこまで出せないと思って諦めていました。ところが、電気店でこのATH-ANC23が5,000円前後で販売されていて、試聴してみるとかなりの騒音がカットされることに感動して購入に踏み切りました。
「ATH-ANC23」の良かったところ
セット内容
- イヤホン本体
- 航空機プラグ用変換アダプタ
- 動作確認用単4電池
- イヤーピース XS,S,M,Lサイズ
- 持ち運び用ポーチ
私にとって購入動機の一番の理由だった、飛行機での使用があるので、航空機プラグ用変換アダプタが同梱されているのは助かりました。
これを使えば飛行機内のジャックが2つあるタイプのプラグで、機内エンタテインメントの音声を騒音カットで楽しめます。
動作確認用とはいえ、単4電池がはじめから入っているので、買ったその場でノイズキャンセル機能を楽しめるのもポイントが高いです。
ノイズキャンセリング性能
環境騒音カット性能90%ということで、イヤホンをはめてノイズキャンセリング機能をOFFからONにすると、一瞬のタイムラグで騒音がスーッと消えて綺麗になります。その瞬間はとても心地よく、購入してよかったと感じる瞬間です。
他社の高級機種だとカット性能98%だったりして、それだと完全に無音と言っていいくらいですが、さすがにそれと比較するとこちらのイヤホンは見劣りします。
とはいえ、飛行機のエンジン音、電車の走行音などのガサガサノイズについてはかなり効果を感じられます。
逆に、すぐ隣の席の話し声などは、あくまで音量が下がるくらいの効果です。
それでも、ノイズキャンセリングをONにして好きな音楽をかければ周りの騒音はほぼ気にならないので、目玉のノイズキャンセル機能は大満足です。
音質
元々、ヘッドホンやイヤホンは信頼性の高いオーディオテクニカ社のものを使っていました。
スペックなどにはあまり詳しくありませんが、低音の迫力、音圧などに関しては以前に使っていた4000円くらいのソリッドベースシリーズと比べて当たり前ですが物足りないです。
イメージとしては、ATH-ANC23の販売価格5,000円の内訳が、2,000円クラスの音質のイヤホンに、3,000円のノイズキャンセル機能を追加したようなイメージだと私は勝手に思っています。
ただし、ノイズキャンセル機能を使うことで一つ一つの音が騒音の中からクリアに浮かび上がってくるので、雑踏の中でもアコースティックサウンドの静かな曲を楽しめるという点でこのイヤホンのメリットが非常にあります。逆に、音が分厚いロックやメタル系の曲を聴くときにはあまり変わりません。
バッテリー
このイヤホンにはケーブルの途中にリモコン+ノイズキャンセルユニットが付いていてそこに単4電池をセットして使用します。単4アルカリ電池で60時間使用可能というスペックになっていますが、日常的に使用している印象ではそれ以上持ちそうです。
電池切れでノイズキャンセル機能がしょっちゅう使えなくなって困るという心配はほぼありません。長期の旅行でたくさん使う前に電池残量をチェックして予め新しいのに換えるくらいの運用で全く問題なさそうです。
さらに、仮に電池切れしてもスルー機能がついているのでその時は普通のイヤホンとして続けて使用できます。
ノイズキャンセル機能はスイッチでON/OFFできるので、元々静かだったり必要ないシチュエーションではOFFにして節電できるので、バッテリーに関しては購入前の心配は杞憂でした。
「ATH-ANC23」改善して欲しいところ
ノイズキャンセルユニット
このイヤホンは、オーディオ機器からイヤホン部まで、約130センチのケーブルで繋がっています。長さ自体は至って標準的なのですが、その真ん中くらいにノイズキャンセルユニットがあります。大きさにして消しゴムくらいで、その半分が単4電池を入れるボックスになっています。
このユニットにはノイズキャンセルのスイッチとボリュームノブだけ付いているので、音楽を聴き始めると特にいじることはありません。
クリップが付いているので、普通はシャツの合わせの部分とか、スーツの襟とかに留めてつかうのですが、いずれにしても長さが中途半端に感じました。
襟や胸ポケットに着けると首周りのケーブルが余ってしまうけれど、ユニットの重さの割にクリップの力が弱いのでシャツの合わせ等に着けるとすぐに落ちてしまいます。
私は、いろいろ試行錯誤の末ズボンのベルトループに着けているのですが、身長170センチの自分でギリギリなので、それ以上身長が高い人はまた別の工夫が必要だと思いました。
リケーブル
上記のケーブル長や、ノイズキャンセルユニットの位置とも関係するのですが、ユーザーの使い勝手に合わせてケーブルやイヤホンをジャックで付け替えられると尚いいと感じました。
とはいっても、ノイズキャンセルの仕組み自体が、イヤホンの耳元にある小さいマイクで外部の騒音を拾って、ユニット内で逆位相の音声をイヤホン内に流して打ち消す物なので汎用のイヤホンと替えが効かないのは確かです。
せめてケーブル部分だけでも付け替え式になっていれば、万一断線した場合などにもいいのではないかと思いました。
まとめ
総合的に、この値段でノイズキャンセリングイヤホンの世界を体験できて、充分実用性があるので、私は非常に満足しています。ノイズをもっとカットして無音状態が欲しくなったら、また予算を取って98%レベルの高級機種にステップアップすればいいと思いますが、今のところは、飛行機や電車内の騒音ストレスから開放されただけで、必要充分だと思っています。
音質に関しても、家でじっくり聴くときならともかく、外で移動しながら音楽を聴くときにそこまで高音質を求めるかというと、そうでもないので不満はありません。
それに、静かな曲を聴いている時に、アコースティックギターで指板の上を指が滑るフィンガーノイズが聞き取れたのには感動しました。
楽器自体の音は高音質だったり音量を上げれば聴くことが出来ますが、外部の騒音に埋もれてしまいがちな小さい音がクリアに聴こえるとまるで目の前で演奏しているような臨場感を味わうことができます。
それと、私は音楽を聴くとき以外に、作業をする時の耳栓代わりにも使っています。
音楽をかけなくても、イヤホンを着けてノイズキャンセル機能をONにするだけで雑音がスーッと消えるので集中力アップに最適です。
そういった使い方が出来るので、ノイズキャンセリングイヤホンが気になっている人がいたら私は迷わず最初の1台にオーディオテクニカのATH-ANC23をオススメします。